「今年もついに始まった……」
毎年多くの人を悩ませる花粉症。2026年の最新データに基づき、日本全国の花粉飛散時期、種類別のピーク、そして医学的根拠に基づく「正しい対策」を徹底解説します。
【地域別・種類別】花粉カレンダー
代表的な「スギ」と「ヒノキ」を中心に、飛散が本格化する時期をまとめました。
| 地域 | スギ花粉(春) | ヒノキ花粉(春) |
| 北海道 | 4月〜5月(主にシラカバ) | ほとんど飛散しない |
| 東北 | 3月上旬〜4月中旬 | 4月〜5月 |
| 関東・東海 | 2月上旬〜3月下旬 | 4月上旬〜4月下旬 |
| 関西・中四国 | 2月中旬〜3月中旬 | 4月上旬〜4月中旬 |
| 九州 | 2月上旬〜3月上旬 | 3月下旬〜4月上旬 |
POINT
飛散時期はその年の気温によって前後しますが、関東以西では2月初旬から対策(初期療法など)を開始するのが医学的にも理想的です。
月別の飛散ピークと注意すべき花粉
花粉症の原因は春だけではありません。年間を通じた飛散スケジュールを把握して、適切な時期に対策を行いましょう。
- 2月〜3月:スギ花粉の最盛期
- 1年で最も飛散量が多く、症状が深刻化しやすい時期です。特に「晴天で気温が高い日」や「風が強い日」は外出に注意が必要です。
- 4月:ヒノキ花粉への交代
- スギのピークが終わる頃、入れ替わりでヒノキがピークを迎えます。スギ花粉症の方の約7割がヒノキにも反応(交差反応)すると言われています。
- 5月〜6月:イネ科花粉(カモガヤなど)
- 河川敷や公園など、身近な場所に生息する背の低い草の花粉が舞います。近づかないことが最大の防御です。
- 8月〜10月:秋の花粉(ブタクサ・ヨモギ)
- 雑草による花粉症が増える時期です。「秋風邪かな?」と思っても、症状が長引く場合は花粉症の可能性があります。
正しい対策のために
症状を最小限に抑えるためには、飛散が本格化する前からの「事前準備」が重要です。
- 最新情報のチェック:自治体や気象庁が発表する最新の飛散予報をこまめに確認しましょう。
- 物理的な遮断:外出時はマスクや花粉用メガネを着用し、目や鼻の粘膜への付着を最小限に抑えます。
- 早期の医療機関受診:症状が悪化してからではなく、違和感を感じた段階で耳鼻咽喉科などへ相談し、適切な処方を受けることが推奨されます。
※実際の飛散状況は気象条件により毎年変動します。正確な飛散データについては、環境省の「はなこさん」や、各自治体の最新情報を併せてご確認ください。
1. 【2026年予測】今年の花粉はいつから?地域別スケジュール
花粉の飛散開始時期は、前年11月〜12月の気温や、年明け1月以降の積算気温に大きく左右されます。2026年の最新予測に基づき、お住まいの地域の開始時期を確認しましょう。
スギ花粉の飛散開始予想
2026年のスギ花粉は、全国的に**「例年並みか、やや早い」**飛散が予測されています。特に暖冬傾向の地域では、予想よりも早く飛び始める可能性があるため注意が必要です。
- 九州・四国・中国地方: 2月上旬〜中旬
- 近畿・東海・関東地方: 2月中旬
- 北陸・東北地方: 2月下旬〜3月上旬
- 北海道(シラカバ): 4月下旬
飛散量予測のポイント
花粉の飛散量は、前年夏の気象条件が鍵を握っています。
- 前年の夏が猛暑であった場合: スギの雄花の形成が非常に活発になります。その結果、翌春に飛散する花粉の量が大幅に増える傾向があります。
- 日照時間の影響: 夏場に晴天が多く日照時間が長かった地域では、より多くの花粉が蓄えられている可能性があるため、事前の備えが重要です。
アドバイス 飛散開始が予測される約2週間前から、医療機関での「初期療法(抗ヒスタミン薬の内服など)」を開始することで、シーズン中の症状を和らげることが期待できます。
2. 花粉カレンダー:春・夏・秋の主要原因植物
日本国内には、アレルギーの原因となる「空中花粉」を放出する植物が約60種類も存在します。季節ごとに注意すべき植物を知ることで、効率的な対策が可能になります。
① 春の主役:スギ・ヒノキ(2月〜5月)
日本の花粉症患者の約7割を占める、最も注意が必要なグループです。
- スギ(ピーク:2月〜3月) 風に乗って数十キロ先まで運ばれる性質があるため、山から離れた都会でも回避が非常に困難です。
- ヒノキ(ピーク:4月) スギの飛散が落ち着く頃にピークを迎えます。スギとヒノキの花粉は構造が似ているため、スギ花粉症の方の多くがヒノキにも反応する「交差反応」が見られます。
② 初夏の伏兵:イネ科(5月〜7月)
カモガヤやハルガヤなど、身近な雑草が原因となります。
- 特徴: スギなどの樹木花粉とは異なり、飛散距離が短い(数百メートル程度)のが特徴です。
- 対策: 河川敷、堤防、空き地など、草が生い茂る場所に近づかないことが最大の防御策となります。近づく必要がある場合は、足元の花粉を舞い上げないよう注意しましょう。
③ 秋の盲点:ブタクサ・ヨモギ(8月〜10月)
「風邪と間違えやすい秋の花粉症」として知られています。
- 特徴: どちらもキク科の植物で、道端や空き地、線路脇などに広く自生しています。
- 注意点: 粒子が小さいため気管まで入り込みやすく、**喘息のような症状(咳や喉の違和感)**を併発しやすい傾向があります。鼻水だけでなく咳が出る場合は、秋の花粉症を疑いましょう。
専門家からのアドバイス 花粉症は「特定の時期だけ」と思われがちですが、複数のアレルギーを持っている方は、1年の半分以上に対策が必要なケースもあります。ご自身の原因植物を医療機関のアレルギー検査(血液検査など)で特定しておくことが、最も確実な対策への第一歩です。
3. 「風邪」と「花粉症」を見分ける5つのチェックポイント
花粉症の初期段階は、喉の違和感や鼻水など風邪の引き始めと非常に似ており、判別が難しいことがあります。以下の5つの特徴をチェックして、ご自身の症状を客観的に判断してみましょう。
- 鼻水の状態: 花粉症は「水のように透明でサラサラ」しており、止まらなくなるのが特徴です。一方、風邪の場合は時間の経過とともに「黄色く粘り気がある」状態へと変化することが一般的です。
- くしゃみの出方: 花粉症では、一度出始めると「連続して何度も激しく出る」傾向があります。風邪のくしゃみは、1〜2回程度で治まることが多いのが違いです。
- 目のかゆみの有無: 花粉症には、目に強いかゆみや充血、涙目といった特有の症状が伴います。風邪で目に強いかゆみが出ることは稀です。
- 症状が続く期間: 風邪であれば、通常は1週間程度でピークを過ぎ、快方に向かいます。しかし花粉症の場合は、原因となる花粉の飛散期間中(1ヶ月以上)症状がずっと続きます。
- 熱の出方: 花粉症でも微熱やだるさを感じることがありますが、38度以上の高熱が出ることはほとんどありません。急激な高熱を伴う場合は、風邪やインフルエンザなど、別の感染症の可能性が高いと言えます。
セルフケアのヒント どちらか判断に迷う場合は、無理をせず安静に過ごしましょう。数日経っても症状が軽減されない、あるいは目のかゆみが強いといった場合は、アレルギー科や耳鼻咽喉科への受診をおすすめします。
4. 医療機関を受診するタイミングと治療の選択肢
花粉症は「体質だから治らない」と諦める必要はありません。適切な医療介入を受けることで、日常生活のストレスを劇的に軽減できる疾患です。
初期療法のススメ(早めの受診がカギ)
花粉症対策で最も効果的なのは、**「症状がひどくなる前に治療を始める」**ことです。花粉が本格的に飛び始める約2週間前、あるいは「少し目がムズムズするかな?」と感じた段階で受診しましょう。
これを「初期療法」と呼び、シーズン中の炎症をあらかじめ抑えておくことで、ピーク時のつらい症状を大幅に緩和することが期待できます。
主な治療方法の選択肢
現代の医療では、個々のライフスタイルに合わせた多様な治療法が提供されています。
- 薬物療法(対症療法) 現在は「第2世代抗ヒスタミン薬」が主流です。従来の薬に比べて「眠気」などの副作用が少なく、かつ高い効果を発揮するものが増えています。点鼻薬や点眼薬を併用する場合もあります。
- 舌下免疫療法(アレルゲン免疫療法) スギ花粉のエキスを毎日舌の下に投与し、体を花粉に慣らしていく治療法です。3〜5年という長期の継続が必要ですが、花粉症の**「根本的な体質改善(完治に近い状態)」**を目指せる現在唯一の治療法です。
- レーザー治療(手術療法) レーザーで鼻の粘膜を焼灼し、花粉に対する反応を物理的に鈍くします。効果には個人差がありますが、薬を飲みたくない方や薬が効きにくい方に選ばれています。飛散が始まる前(1月頃まで)に行うのが一般的です。
受診の際のアドバイス どの治療法が最適かは、症状の重さや仕事・受験などのスケジュールによって異なります。まずは耳鼻咽喉科やアレルギー科の医師に相談し、自分に合った治療計画を立てることが、快適な春を過ごすための第一歩です。
5. 日常生活でできる!科学的根拠のあるセルフケア
薬に頼るだけでなく、**「体に入れる花粉を物理的に減らす」**ことが基本です。
外出時の対策
- マスクとメガネ: マスクは鼻の隙間をなくすだけで、花粉の流入を約3分の1に減らせます。
- 服装の選択: ウール素材のコートは花粉の「貯蔵庫」になります。ツルツルしたポリエステルやナイロン素材を選びましょう。
帰宅後の対策
- 玄関で花粉を払う: 粘着ローラー(コロコロ)を玄関に常備するのも有効です。
- 即シャワー・洗顔: 髪の毛は花粉が最も付着しやすい場所です。帰宅後すぐに洗い流すのが理想です。
6. 花粉症と「口腔アレルギー症候群(OAS)」の意外な関係
特定の果物や野菜を食べた際、口の中がイガイガしたり、唇が腫れたりすることはありませんか?それは単なる食べ物アレルギーではなく、花粉症が原因で起こる**「口腔アレルギー症候群(OAS)」**かもしれません。
これは、花粉に含まれるアレルギー原因物質(タンパク質)と、果物や野菜に含まれるタンパク質の構造が似ているために起こる「交差反応」という現象です。
注意したい「花粉と食品」の組み合わせ
ご自身がどの花粉に反応するかによって、注意すべき食べ物が異なります。
- シラカバ・ハンノキ(春)の花粉症の方
- 注意すべき食品: リンゴ、桃、洋梨、さくらんぼ、イチゴなどのバラ科の果物。
- 豆乳(大豆)で強い症状が出るケースもあるため、特に注意が必要です。
- イネ科(初夏)の花粉症の方
- 注意すべき食品: メロン、スイカ、オレンジ、トマトなど。
- ブタクサ・ヨモギ(秋)の花粉症の方
- 注意すべき食品: メロン、スイカ、バナナ、きゅうり、セロリなど。
知っておきたい特徴と対策
- 加熱すれば食べられることも: 原因となるタンパク質は熱に弱いため、生の果物では症状が出ても、ジャムやコンポート、加熱調理したものであれば反応しない場合があります。
- 早めの相談を: 多くの場合は口の中の違和感で治まりますが、稀にアナフィラキシーなどの強い症状を引き起こす可能性もあります。心当たりがある場合は、早めにアレルギー科などの専門医に相談しましょう。
まとめ 花粉症は単なる「鼻と目の病気」ではなく、食事にも影響を及ぼすことがあります。ご自身の「原因花粉」を正しく知ることは、食生活の安全を守ることにも繋がります。
7. まとめ:早めの対策がQOL(生活の質)を左右する
花粉症は単なる「季節の悩み」にとどまりません。鼻詰まりによる睡眠不足や、止まらないくしゃみによる集中力の低下は、仕事や勉強のパフォーマンスを著しく下げる要因となります。
「これくらいならまだ我慢できる」と放置せず、早めに専門医へ相談することが、自分自身のQOL(生活の質)を守り、快適な春を過ごすための最も確実な近道です。
健やかな毎日を過ごすために
- 早めの受診:飛散開始前からの「初期療法」でピークを抑えましょう。
- 正しいセルフケア:衣類の工夫や帰宅時の習慣で、体内への侵入を防ぎましょう。
- 自分に合った治療:薬物療法だけでなく、根本的な体質改善を目指す免疫療法も選択肢の一つです。
最新の飛散情報を味方につけて、今年の花粉シーズンを賢く、そして健やかに乗り切りましょう。
記事のまとめ
- 2026年の飛散開始:全国的に「例年並みかやや早い」予測。
- スギのピーク(関東以西):2月上旬から3月下旬にかけて最大量に。
- ヒノキのピーク:4月に集中。スギ花粉症の約7割がヒノキにも反応。
- 北海道の注意点:スギは少ないが、4月〜5月のシラカバ花粉に注意。
- 飛散量と前年夏の関係:前年が「猛暑・日照時間が長い」と飛散量が増える。
- 初期療法のメリット:飛散開始の約2週間前から服薬するとピークが楽になる。
- 風邪との見分け方:鼻水が「透明でサラサラ」なら花粉症の可能性が高い。
- 熱の目安:花粉症で高熱が出ることは稀。38度以上なら感染症を疑う。
- イネ科(5〜7月):河川敷など背の低い草むらに近づかないことが最良の策。
- 秋の花粉(8〜10月):ブタクサ等は粒子が小さく、咳や喘息を招きやすい。
- 服薬の進化:現在は眠気の少ない「第2世代抗ヒスタミン薬」が治療の主流。
- 根本治療:完治を目指すなら数年がかりの「舌下免疫療法」が有効。
- 物理的遮断:マスクとメガネは、粘膜への花粉付着を劇的に減らす。
- 口腔アレルギー(OAS):花粉症の人は特定の果物で口が荒れる場合がある。
- 早めの受診:我慢せず専門医(耳鼻科等)に相談することがQOL改善の近道。




